【元整備士解説】トラックの電源取り出し完全ガイド!主要4社のスモール・ACC・常時電源の位置まとめ

ドライブレコーダー、ナビ、デコデコ(DC-DCコンバーター)、追加のマーカーランプや作業灯……トラックの車内や外装を快適にカスタムする際、絶対に避けて通れないのが「電源取り出し」作業です。

「電源なんて、適当に電気が来ている線から横取りすればいいでしょ?」 …その油断、現場では本当に命取りになります!

適当な配線割り込みを行うと、走行中に突如ヒューズが飛んでメーターパネルが暗転したり、停車中にバッテリーが上がってエンジンがかからなくなったりと、業務に直結する大トラブルを引き起こします。

今回は、元電装整備士の視点から、主要トラック4メーカーの基本電源位置からプロが実践する安全な電源探しの基礎を解説します!

まずは基本!トラックで使う3つの電源の種類

安全に電装品を追加するには、まず3種類の基本電源の役割を正しく理解することが第一歩です。

・常時電源(BATT / +B): キーの抜き差しに関係なく、常に24Vがかかっている電源。 (主な用途:ナビの記憶保持、セキュリティ、常時監視ドラレコなど)

・アクセサリー電源(ACC / IG): キーをACCまたはONに回した時にだけ通電する電源。 (主な用途:通常のドラレコ、ETC、デコデコ、インバーターのシグナル線など)

・スモール電源(ILLUM / イルミ): ライトスイッチをスモール(車幅灯)に入れた時に通電する電源。 (主な用途:サイドマーカー、追加メーター照明、キャブ内イルミなど)

電源特定に絶対に欠かせない「2大基本ツール」

① 検電テスター(ペン型テスター) 電気が通っているかを目視(LED点灯やブザー音)で確認する必須道具です。 ・アースの確実な取り方:ワニ口クリップは、ドアヒンジのボルトやダッシュボード内部の無塗装金属フレームにガッチリ挟みます。塗装の上やプラスチック部分では通電確認ができないので注意してください。 ・測定方法:テスターの針先をヒューズの金属露出部やカプラー裏の配線に当てて、キー操作やライト操作に合わせて光るかチェックします。

② ヒューズ電源取り出しコード ヒューズボックスから安全に電源を分岐させるための専用コードです。 ・ヒューズ形状の事前確認:トラックの年式やメーカーによって「平型」「ミニ平型」「低背(ロープロファイル)」と形状が異なります。現物を抜き、形状を確かめてから同じ規格を購入してください。

主要トラック4メーカーの電源アクセス基本方針

※年式・グレード・オプション装着状況によって配置が異なる場合があります。作業時は必ず検電テスターで最終確認を行ってください。

① 日野(プロフィア / レンジャー / デュトロ)

日野車は電源周りのアクセスが比較的良く、DIY派にも優しい構造です。

・基本アクセス位置:助手席前のダッシュボード(グローブボックス)下部、またはフットレスト横のヒューズボックス。
・電源探しのコツ:ヒューズボックス内の「CIGAR(シガー)」や「SPARE(予備)」から取ると安全です。ダッシュボード裏の空きカプラーからACCや常時が一発で見つかるケースも多いです。

② いすゞ(ギガ / フォワード / エルフ)

いすゞ車は中央〜助手席側にかけて配線集中ブロックが配置されています。

・基本アクセス位置:センターコンソール下部、または助手席足元奥のメインヒューズブロック。
・電源探しのコツ:ヒューズ表の「TAIL(テール)」や「ACC」、「オーディオ」の位置を確認します。センターパネル裏の空きカプラーは、24Vラインか12Vライン(純正デコ経由)かテスターで必ず電圧計測を行ってください。

③ 三菱ふそう(スーパーグレート / ファイター / キャンター)

ふそう車はヒューズの配置が細かく分かれているのが特徴です。

・基本アクセス位置:助手席正面のパネル内、またはセンターロアパネル裏。
・電源探しのコツ:「アクセサリー」「シガー」のヒューズ位置からヒューズ電源コードで分岐するのが最も確実です。足元の太いハーネス束に配線コネクタで突くのは断線リスクが高いため避けましょう。

④ UDトラックス(クオン / コンドル / カゼット)

現行クオン等は欧州車に近い配線レイアウトを持っています。

・基本アクセス位置:助手席側ダッシュボード上部パネル内、またはフットレスト奥のメインボード。
・電源探しのコツ:「CIGAR」または「AUX(予備電源)」ヒューズからの横取りが鉄板です。キャブ内金属フレームの塗装が厚いため、アースを取る際は塗装を削るか純正アースポイントに共締めします。

プロが教える!安全に電源を取るための「3つの鉄則」

  1. 純正重要ヒューズからは絶対取らない ECU、ABS、エアバッグ、メーター、ブレーキランプ等のヒューズから横取りするのは厳禁!ショート時に走行不能・大事故へ直結します。
  2. 「消費電流(A)」に合わせた管ヒューズの挿入 ドラレコ・ETCは3A〜5A、デコデコ等は10A〜15Aのヒューズを配線途中に挟みます。(※15Aを超える場合はリレーを使ったバッテリー直接取り出し=バッ直を実施)
  3. 配線根元のショートを防ぐ絶妙な固定・保護 余長配線はインシュロックで車両ハーネスへ固定。ヒューズボックスの蓋で配線を噛み込まないよう、逃げ溝を作るのがプロの仕上がりです。

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正しい電源取り出しで安全・快適なトラックカスタムを!

トラックの電気系は、一見複雑に見えますが、

  1. 検電テスターで正確に通電チェックを行う
  2. 「シガー」や「予備」などの安全なヒューズから電源を取る
  3. アースと絶縁処理を確実に行う

この基本原則さえ守れば、年式やメーカーが変わっても迷うことなく安全に作業を進められます。

正しい電源を確保して、マーカーランプの増設や快適装備の取り付けを楽しんでくださいね!安全第一で最高のトラックライフを作り上げていきましょう!

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